遺言書は簡単に作れる

先日、県内某市にて

公正証書遺言の作成の証人という業務をしてきました。

<公正証書遺言とは?→日本公証人連合会HP「遺言」>

遺言者の意思を公証人がまとめ、

それを公正証書として保管するにあたり、証人として立会うのが仕事です。

遺言書を作るというと、とても大変な準備が必要なのではないか、

というイメージがあるかもしれませんが、

遺言書は意外と簡単に作ることができるんです。

どんな人が遺言書を作るの?

遺言書を作るというと、あなたはどんなことをイメージしますか?

もう先が長くない老人が書くもの?

財産が多い人が書くもの?

自分の相続人の関係が悪いから書くもの?

だれか特定の人に特別に贔屓したいから書くもの?

確かにそういう一面があるのは事実です。

しかし、遺言書を書くということはそれに限った話ではないんですよ。

今回の遺言者はお年こそ召されていますがまだまだお元気で、

財産が特別に多いという方でもなく、

親族一同とっても良い関係で、

兄弟みんなとこれからもずっと仲良く助け合って行きたい。

そんな方でした。

それでも、自分の人生の最後の「責任」として、遺言書を作っておきたい。

それが今回遺言を作成された理由だったのです。

遺言書を作った人の本当の気持ち

「あぁ、これで私にもしものことがあっても、

私の大切にしていた人たちに問題が起きることはないのね。」

言葉にはされませんでしたが、

公正証書作成が無事に終わったときの遺言者の安心した顔が

そう言っているのが私には聞こえました。

多くの人にとって遺言書を書くことはまだまだ敷居が高いかもしれません。

しかし、日本という国が準備したこの遺言書という枠組みを利用して、

いつか必ず訪れる「その時」のためにちゃんと準備している人が岐阜にもたくさんいるということを知ってください。

自分の死をきっかけに大切な人たちがトラブルを起こすことから守ることができた。

遺言者の安心した顔が物語っていたのはこのような気持ちなんですね。

遺言書を作ることは大切な人を守ること。

たくさんの方に知っていただきたいことです。

この記事を書いた人

松井 玲子

相続トータルサポートぎふ代表。
岐阜市内の高校を経て大学へ進学し、卒業後は岐阜新聞社へ入社。
2003年より父の会社を受け継ぎ、保険代理店を経営。
身近な人、大切な人が相次いで亡くなり、44歳にして2度目の喪主を務める。
人の命は永遠ではないことを自身で経験し、
岐阜で相続で困っている人の助けになりたいという一心で、
2021年より、相続コンサルタントとして活動を開始。
趣味は美味しいものを食べること。

※毎週土曜日の朝に、ぎふチャンラジオ土曜日便(放送局:AM1431kHz / FM90-4MHz)にて「ラストメッセージ相続の窓口」を配信しています。
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