先日のこと。

朝6:30過ぎから

地域の資源回収のお手伝いに行った時のことです。

資源回収の流れは、

①町内ごとのルールに従ってに古新聞・古雑誌・段ボールを収集
(町ごとの事情で何往復もしていただくこともあります)

②各町内の委員の方の車で公民館に運んでもらい、

③公民館に集まったものを大きなトラックに詰め込む

私は③の行程を担当しました。

公民館に集まった大量の古紙と格闘していたその時、

70代と思しきご婦人が運転する軽自動車が停まり、
窓を空けて私に向かって大きな声でおっしゃいました。

「私、一人暮らしなんだけど、おまけに手をけがしていて大変なのに、
どうして家の前に出しておいた段ボール持っていってくれないの!」

私は全体の統轄をしていたため、各町内ごとの個別ルールまでは把握できていない立場でしたので以下のようにお答えしました。

「あ、そうでしたか、ごめんなさいね。

町内ごとにそれぞれのルールがあるので細かいことは分からないんですが、

まだ時間早いですからあと何回か町内委員の方が巡回してくれるはずです。

もう少し待っててくださいね」

ご婦人はとても不満そうな顔で何も言わずに走り去っていきました。

10分後、また同じ方が車でいらっしゃって、

ご婦人「待っても待っても来ないじゃない!どうなってるの!◯◯町2丁目の役員の人にちゃんと言っておいてちょうだい!」

私「(あとまだ2時間ほどあるからもう少し待ってもらえれば、と思いながら)そうですか、分かりました。

よかったらお名前教えていただければ◯◯町2丁目の方に個別に伝えますよ」

ご婦人「名前なんてどうして言わなきゃいけないの!とにかくちゃんと持っていってよね!!」

とだけ言ったらまた車で走り去りました。

朝から地域の皆さんと汗をかきながらも和気あいあいとボランティアしていたその場の空気が

すこしどんよりとしたものになってしまいました。

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そんな現場を見ていたボランティアのみなさんは「松井さん、災難だったね」といいました。

私にも「なんで自分が怒られなきゃいけないの?」という気持ちが無いといったら嘘になります。

しかし、あのご婦人がお一人で暮らしていること。

いつもは自分で出来るのに今は手を怪我していて自分でできない苛立ち。

いろんなことを考えてしまったんです。

ご家族はどうしてるのだろう?

どうして一人で暮らしているんだろう?

もちろんそれぞれの事情があり、

一人暮らしの理由は知るよしもありません。

しかし岐阜だけではなく、日本全国でこのようにお一人で暮らす方が多くなり、

切れた電球ひとつ交換するのにも困っている方が実際に増えている現状があります。

このような「おひとりさま」をどのように支えていくかをきちんと考えなければならない、と感じた出来事でした。

私一人では解決できませんが、いろんな方の協力を得ながら、少しでも力になりたい。

そのために、私たち相続トータルサポートぎふにできることがきっとあると考えています。

この記事を書いた人

松井 玲子

相続トータルサポートぎふ代表。
岐阜市内の高校を経て大学へ進学し、卒業後は岐阜新聞社へ入社。
2003年より父の会社を受け継ぎ、保険代理店を経営。
身近な人、大切な人が相次いで亡くなり、44歳にして2度目の喪主を務める。
人の命は永遠ではないことを自身で経験し、
岐阜で相続で困っている人の助けになりたいという一心で、
2021年より、相続コンサルタントとして活動を開始。
趣味は美味しいものを食べること。

※毎週土曜日の朝に、ぎふチャンラジオ土曜日便(放送局:AM1431kHz / FM90-4MHz)にて「ラストメッセージ相続の窓口」を配信しています。
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